安全・安心であり続けるためにメカニックとPITPROが願っていること

「仕事をする上で大切にしていることはなんですか?」
もしもそう尋ねられたら、自分なら何と答えるか。点検整備のスピードと品質、自動車の知識、お客さんからの信頼など思いつくものは様々だが、すべてお客さんの「安全・安心」のためにあるものだと思う。しかも、時代が進むにつれて、求められる安全のレベルが高まっている。

エンジンルームには、約1万種類のパーツがあり、それぞれが連携して車を動かしている。 故障やトラブルによる修理やメンテナンスには、各パーツの役割や構造など専門的な知識が求められる。
エンジンルームには、約1万種類のパーツがあり、それぞれが連携して車を動かしている。
故障やトラブルによる修理やメンテナンスには、各パーツの役割や構造など専門的な知識が求められる。

エアバッグや自動ブレーキの普及などもそうだし、ちょっとした異音・異臭がするだけで運転に集中できない人もいる。気になるところが一切なく、快適で安全であることが大前提になるくらい、国産車の品質は向上した。ちょっと気になるところがあっても、騙し騙し乗るという人は少数派。自分である程度整備ができる人くらいだろう。

今や安全は空気みたいなものだと思う。無味無臭で目には見えないし、当たり前にそばにあるから普段は誰も感謝をしていない。けれど、無くしたときにその重大な役割に気づく。我々メカニックは、そんなとてつもなく重要なものを守っていることを忘れてはいけない。ほんのちょっとした綻びから、安全は逃げていく。だから、夏の暑さで汗が滴るときも、冬の寒さで手がかじかむときも、一切仕事の手を抜かない。いや、抜けるはずがない。

クルマの安全性能や環境性能は、様々な電気・電子制御機器によって支えられている。 これらの技術は、日進月歩で進化するため常に日頃からの情報のインプットが欠かせない。
クルマの安全性能や環境性能は、様々な電気・電子制御機器によって支えられている。
これらの技術は、日進月歩で進化するため常に日頃からの情報のインプットが欠かせない。

安全を守るためにメカニックは、日々勉強している。自動車メーカーのホームページを見たり、研修やセミナーに参加したりして、自動車の整備技術に関連する情報をアップデートしていく。クルマが好きだから苦痛にはならないものの、繁忙期のPITでの仕事を終えてからの勉強は睡魔に襲われる。

車での通勤や、休日のドライブも、気がつくと前後左右を走るクルマが気になって仕方がない。珍しい車種はもちろん、空気圧が低すぎるタイヤも目につく。ハンドルも重くなるし、燃費悪化やバーストのリスクも高まる。マフラーから出る煙、油の焦げるにおいも気になる。自分のPITにきたら、調子を戻してあげられるのに。
安全が当たり前だからこそ、愛車に無頓着な人も増えている。ノーメンテナンスで走れてしまうことの弊害だ。だからこそ我々は、入庫した車を注意深く見ている。

車体の底の点検のために目を光らせる。普段は見えないところにも安全を守るポイントがある。 防錆効果のある『ボディーアンダークリアコーティング』を施工して腐食を防ぐことも。
車体の底の点検のために目を光らせる。普段は見えないところにも安全を守るポイントがある。
防錆効果のある『ボディーアンダークリアコーティング』を施工して腐食を防ぐことも。

タイヤ交換を依頼されたからといって、言われた通りに交換すれば良いわけではない。自分の五感を使って、車の状態を診る。目で見るのはもちろん、エンジンの音に耳を傾け、嗅覚も働かせて異常を探る。コンピューター診断もするが、機械がメカニックの代わりになるわけではない。お客さんに、より安全に乗ってもらうための提案は、メカニックにしかできない。

ハブのサビが目立ったら、PITPROの「ハブクリアコーティング」を勧めることもあるし、車の底が錆びやすいようなら「ボディーアンダークリアコーティング」を勧めることもある。短い施工時間と低コストで、錆によるリスクを低減する提案をしやすいからありがたい。錆による腐食はじわじわと進むから気がつきにくいが、錆が原因でタイヤを固定するナットが緩んで脱輪してしまったり、マフラーが錆による腐食で穴が空いたりと、大事に至るケースもある。

タイヤ交換時にチェックするのは、空気圧とタイヤの摩耗、そして脱輪などの大事故にもつながるハブの錆。 錆を取り除く『ハブクリアコーティング』の施工することで事故のリスクを下げることができる。
タイヤ交換時にチェックするのは、空気圧とタイヤの摩耗、そして脱輪などの大事故にもつながるハブの錆。
錆を取り除く『ハブクリアコーティング』の施工することで事故のリスクを下げることができる。

タイヤ交換だけのつもりできたお客さんの車を診断し、最小の工数、最小のコストで、安全な状態にして返すことが、メカニックの腕の見せどころだ。きっちり仕事をして、お客さんに満足してもらい、安全で当たり前のカーライフを守る。そんな「当たり前の安全」を支えていることが、メカニックのプライドだ。そして今日もまた祈る。全てのカーユーザーが、1日を終えて車のギアをパーキングに入れるその瞬間まで、安全に過ごせますように。

Collaborator高田 博史 様
奥山 正則 様
Writer富山 武史
Photographer曽田 英介

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